2012年5月7日月曜日

会社の成長に合わせた統治構造構築の原則

企業は設立時には、社員数も少なく、
創立社長の独裁体制でどんどん物事が進んでいく。
この時期には、合議制など無駄なものに近い。
社長がやりたい方向にぐいぐいと引っ張っていけばいい。

ある程度、社員数が増えて、組織のようなものが必要になった時点から、
合議制への移行を考えて行かなければならない。
企業の”誕生期”から”成長期”へ変化しなければならないのだ。

これは、人一人の力の限界を認めるということだ。
社長だけで進めていくには限界が自ずと生じる。
拡大を期するのであれば、人を増やすことが一つの手段となり、
そのためには、組織というものを充実していく必要がある。

企業が”誕生期”から”成長期”へと移行時するときに、
”勢い”や”思いつき”だけで、進められたことが、
”理論”や”理念”といったものが中心に据えられることになる。
ここで、立ち止まって、企業の中心に据えるものをきちんと定義したかどうかは、
今後の展開に大きく影響を与える。

勢いに乗って、いきなり大きな売上を上げる会社も存在するが、
そういう会社には反作用が必ず生じて、
組織としてガタガタになったり、最悪の場合には倒産ということも多々ある。

企業統治の基本としての

経営理念
ビジョン
目標
戦略

といったものをこの時期には、定義する必要がある。

これは、企業の”統治構造”の骨格を作る作業となる。


2012年5月6日日曜日

人生の98%は運で、”運”は人づき合いで決まる!

「私たちの人生の98%は運で決まり、その運とは人付き合いで決まると、わたしは考えています・・」

と勝間和代氏は、『「有名人になる」ということ』の中で書いている。

勝間 和代
ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日:2012-04-28

私もこの考え方に最近近い。
会社や日常生活では、人と会わないことなどない。
多くの人と一緒に仕事をし、生活をしている。

人との付き合いの中で、皆さんは何を話しているだろうか?
前向きな話はどのぐらいを占めているだろうか?

TVや芸能人といった他愛もない話ならまだしも、
不平不満が大半を占めてはいないだろうか?

「君よりも性格の悪い、君にふさわしくない友といるのは・・・うるさく感情をかき乱す。
そのことを思い知ったなら、いっそただ独りぼっちで歩むのが清々しい」

これは、小池龍之介氏の『超訳ブッダの言葉』に書かれていた言葉だ。

小池 龍之介
ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日:2011-02-20

人は人に引きづられる。
マイナスのオーラは強い。
不平不満ばかり聞かされていたら、こちらもその気になり、
ついには自ら不平不満を言って満足する人間になってしまう。
そんな人といるぐらいなら、いっそ独りでいた方がいいとブッダは言っている。

ここで述べているのは、人とは付き合わないほうがいいというネガティブなことではない。
もっとポジティブな話だ。
付き合う人を積極的に選ぶという話だ。

すごく勉強になる人
憧れの人
助けてくれる人
一緒にいて癒される人
助けてあげたい人・・・

こういう人たちも周りにはいるだろう。
こういう人たちはずっと付き合っていけばいい。
こういう人たちこそ、勝間氏の言う、”運”を引きこんでくれる人たちだと私は思う。









「がっちりマンデー」サントリー特集から考える企業経営の人材配置

今朝の「がっちりマンデー」はサントリーの特集だった。

ここ数年、ハイボールが人気だが、その前までのウイスキー人気の凋落ぶりは惨憺たるものだった。
ある若手社員が、ウイスキーにソーダを入れてレモンを入れては?という意見を述べ、
それがハイボールになった。
この意見に、社内では、
「レモンを入れるなんて邪道だ」
「今までもあった飲み方でどうだろう?」
などと反対意見もかなりあったようだ。

私の経験から考えても、
社内からの反対意見は当然出てくる。。
それも、若手社員の意見など、ベテラン社員からすればそんな意見は従いたくない。

先に進もうとする勢力があれば、今を維持しようとする勢力がでる。

作用反作用の法則だ。

そして、大体が保守勢力が強い。
人間、今の状態を変えたくはないものだ。

企業は社長が独裁者だ。
特にサントリーは未上場の会社であり、なおさらだ。

この若手社員の意見に、
「とにかくウイスキーを売れ!」
と意思決定をしたそうだ。

この英断が、今のハイボール人気につながった。

企業は社長の意思決定がすべてだ。
しかし、だからこそ、周囲に人材を配置しなければならない。
なんでも一人で考えて、すべてが正しいスーパーマンは人間である以上、いない。
意思決定に資する意見を述べてくれる人を周囲に配置しなければならない。
サントリーの場合、若手社員の意見が社長に届くのだから、
きっと風通しのいい会社なのだろう。

統治の構造から考えれば、
社長の周りには、事業系の人材と財務系の人材の2人は少なくとも必要だ。
それぞれ が、どこまでの能力あるかにもよるが、
財務、会計、マーケティング、IT、そして本業についての能力が必須である。
それに応じて、人数は増えるかもしれない。

事業の成功可能性を高めるためにも、
社長の周囲に人材を配置する、
特に、社長に言い難いことを言える人間を置けるかどうかが、
事業の成否を左右する。
その、根本にあるのは、社長の器と言ってもいい。。。

2012年5月5日土曜日

勝間和代氏に学ぶ成功のための”確率論”

『勝率5%の勝負を50回行なって、全部の勝負に負ける確率はたったの7.7%』

これは、勝間和代氏の『有名人になるということ』の冒頭に書かれていることである。彼女は愚直にチャレンジをし続けて、有名人になるという結果を得た。

勝間氏は、さらに、

『さまざまなチャレンジはすべて「確率論」です。すなわち、確率が低い勝負であっても、それを繰り返し繰り返し行なっていけば、いつかは負け続ける確率が下がっていって、どこかで必ず勝てる』

と述べている。

これは、『項羽と劉邦』で100回敗けても、最後に1回勝てば、勝ちという言葉に似ている。

事業を成功させようとすれば、成功する確率を上げていかなければならない。
ビジネスは勝率5%よりも低いかもしれない。であれば、尚更、確率をあげていくことが重要だ。
そのために、

財務
マーケティング
会計
経営分析
事業計画

がある。


ちゃんとした準備をすることが成功率を高める。
そして、愚直なチャレンジ精神が成功を引き寄せる!
当たり前のことを、ほとんどの会社はやっていない。
当たり前のことができない会社も多い。

企業の統治構造の柱にあるものの一つは、
”経営者の資質”
である。

経営者が成功のための準備を怠らず、
不屈の精神で、愚直にチャレンジをし続ければ、
それが企業文化となり、この文化も企業の統治構造になり得る。

そこで働く社員が、同じ技術と精神を持つようになる。
こうなれば、その企業は強い!



勝間 和代
ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日:2012-04-28

会社の飲み会に行かなくてもよくなるには?

2つ目の投稿があまり統治構造に関係ないので、恐縮するが、会社の飲み会についてである。

会社の飲み会というのは、意味がないとはっきり言えることが多い。
その理由とは、

1.つまらない。
2.不平不満が多い
3.悪口ばかり

などなど、マイナス要素が多いため、行っても何も得るものはない。
確かに、一体感を醸成するとか、ストレス発散とかということは言われるが、
会社の飲み会に参加したところで、一体感の醸成もストレスの発散もできない。

1)”一体感の醸成”の嘘

負のオーラにつつまれた偽りの一体感は、
本当の危機が生じたときには、脆くも崩れ去る。

以前、私のクライアントの飲み会で、
「ずっと皆で仕事をしていきたいですねぇ」
とある課長さんがニコニコしながら、私に言ってきた。

その会社の業績が悪くなると、その課長は、
「あいつはいらない、あいつは使えないから・・・」
と思わず、ツッコミを入れたくなるほど豹変していた。
彼は、自分が助かるために、周りの人を切りたかったようだ。

このように、飲み会で得られた一体感など幻想にすぎない。

2)”ストレス発散”の嘘

また、なんでも話してストレスを発散できるという人もいる。
「あーすっきりした!」
と飲み会の後で言う人もいるが、こんなものは嘘である。

なぜなら、それらストレスの原因となる問題は、
何も変化せずに依然として残っているからだ。
だから、ストレス発散もできるはずがない。

飲み会の実際の断り方

しかし、実際にはどうやって飲み会を断るのか?
それは、

「この人は、こういう人だ」

というキャラクター作りが有効だ。
なんだかんだと断っていれば、そのうち誘われなくなる。
こうなれば、しめたものだ!喜ぼう!

私は、飲み会には行かない人間として認知されていた。
会社のお偉いさんから呼び出し電話がかかる同僚をしり目に、
私は、普通に家に帰っていった。

しかし、それと仕事とは全然違う。
 
仕事はできるが、飲み会には行かない人というキャラクターを目指そう!









”統治構造”の理解が組織を左右する!

統治とは、

  『特定の少数者が権力を背景として集団に一定の秩序を付与しようとすること』 

と定義され、
 構造とは、

  『物事を成り立たせている各要素の機能的な関連』

 と定義されている。

 つまり、”統治構造”とは、

  『特定の少数者が権力を背景として集団に一定の秩序を付与し、各要素を機能的に関連させていること』

 と定義できる。

 この”統治構造”は国家という大きな組織においてよく使われ、
 橋下大阪市長のtweetでもよく使われている言葉である。

 しかし、組織である以上、小さな企業や団体でもこの”統治構造”というのは存在している。
 そして、この”統治構造”を理解していなければ、組織というものはうまく機能させることはできない。

 例えば、小さな企業の社長という存在は独裁者である。
 法的にはいろいろとあるにせよ、簡単に人を解雇できる。
 しかし、この”統治構造”から考えれば、独裁者であることは、メリットもデメリットも存在する。

 ”統治構造”というものを正しく理解していいれば、 デメリットを小さくし、メリットを大きくすることも可能になる。

 国家も同様である。 現在の”統治構造”はどうなっているのか?を正しく理解しなければ、 行政改革はもちろん、経済や外交問題さえ解決できないのだ。
 民主党政権の迷走は、根本的には、ここから間違っているのではないかとさえ思える。

  ”統治構造”は、国から中小企業まで幅広く存在し、 それを理解することで、スピーディに効率良く、組織を機能し得る。

【参考】
http://kotobank.jp/word/%E7%B5%B1%E6%B2%BB http://kotobank.jp/word/%E6%A7%8B%E9%80%A0